2019-01-25

開業予定で実務が不安で仕方がない方へ

「実務が不安」これが開業前の一番多い不安ではないかと思います。この不安を抱えて開業すると、その多くはきっと「何でもやります」になりがちです。

でも「何でもやります」とか「どんな仕事でもやります」は、会社組織なら物凄く重宝されるかもしれませんが、フリーである個人事業主のあなたがやっては命取りになりかねません。

私が考えるに「実務が不安」という原因のほとんどが、お客様のターゲット、取り扱う業務が絞られていないからだと思われます。

どこぞのブログやホームページで、行政書士が提出できる書類は3,000種類ぐらいあると書いてあり、安易にそのようなことがメリットだと思い込み「何でもやります」と考えてしまう為に、あれこれしなければいけないと不安になるのではないでしょうか?

熟練行政書士さんだって、受ける受けないは別として、知らない業務のお問い合わせや依頼がきたら当然不安でしょうし、それに何でも完璧に答えられる行政書士さんは今のところお会いしたことはありません。それぞれの行政書士さんは、それぞれ得意分野があり、プロフェッショナルとして業務をしています。

開業当初はどうしても依頼が少ないために、来たものを何でも受けてしまおうと考えがちですが、そうではなく、あなたがすべきことは、お客様のターゲット、業務を絞り、その業務のプロフェッショナルになることです。

あれこれ業務をやろうとすると、業務ごとに実務セミナーに通うことになり、書籍代だってバカになりません。学習する時間は取り扱い業務が多ければ多いほど時間を費やします。こうなると実務を覚えることが目的になってしまい、依頼をもらうことが置いてきぼりになります。

また、あれこれ業務をしようとすると、全ての質問に答えなければいけないと思い、知ったかぶりになりがちな傾向もあります。そうならないためにも業務を絞ってください。

開業当初は業務を絞ると依頼が来なくなると恐怖を抱くかもしれませんが、お客様となるターゲットと業務を絞ると、実務セミナーに通う数も書籍代の費用も少なく効率的です。そして、広く浅くではなく、深く知識を得て、その専門業務のホームページを作り宣伝し、その業務のお問い合わせや依頼がくるように仕組みを作るのです。

お客様からくる質問は、その人、その会社の状況に合わせた質問がきますから、役所が作成する書式集などには書いていないことばかりです。同じ申請でも、お客様一人一人が違う状況での質問を投げ掛けてきますので、なおさら業務を絞ったほうがいいのです。

もちろん、新人ですので、どんなに学習しても、わからないことはわかりませんので、安易に答えるのではなく、「調べて後程ご連絡します」と伝えればいいのですが、あれこれ業務に対応しようとすると「知らないことが恥」だと思い、曖昧に説明しがちになるものです。

でも、最初にきちんと業務を絞り、その専門業務のお問い合わせや依頼だけが来るように仕組みを作れば、お客様からの質問もその業務の質問がきますし、深く学習しておけば、その質問の趣旨も理解でき、逆にわからない質問はわからないとハッキリ言えるものです。

それでもし「なんだ、わかんねーのか、じゃ違う行政書士のところにいくよ」と言われたら、そのお客様との縁がなかったと思えばいいことです。その上で、受けた質問は自分で調べておいて、お客様が「やっぱりあんたに」と戻ってきた際に答えられるようにしておけば済む話ですから。

私が知る実務が不安と思っている開業間近の人は「実務のどこどこがわからないから不安」というのではなく、漠然と「実務が不安」と思っている人が多いと思われます。わからないことがわからないといったところでしょうか。だからこそ、お客様のターゲットを絞り、業務を絞るのです。

そして、役所の書式集を取り寄せて、お客様になったつもりで、一度申請書を自分で書き上げてください。そうすることで、申請書の書き方がわからないのか、質問内容がわからないのか、それとも必要書類がわからないのか等の具体的な「わからない」が分かると思います。

わからないところは、先輩行政書士さんに聞くなり役所に聞くなり、それを繰り返せば不安は少しは解消されるはずです。ただ、漠然と「実務が不安」と考えているだけでは何も解決しませんからね。

それで、一つ気を付けなければいけないのは、実務がわからないとか新人行政書士だからという理由で、報酬を安く設定しないことです。安くやれば、間違えたときに責任が軽くなるとか、安ければ依頼が沢山来そうなどと考えてはいけません。

どんなに高い報酬で受けようが、安い報酬で受けようが責任の重さは変わりませんし、安いから依頼が多くくるというのは幻想です。お客様はリスクを抱えて依頼はしてきません。きちんと許認可が取れるとか、依頼した仕事がきちんと解決されることを望んで依頼してきます。

また、安く依頼してくるお客様は、あなたよりも安い行政書士さんがいれば、お互いの信頼関係がない分、あっけなくそちらに移行します。ですので、新人だろうが適正な料金で受けてください。そのほうがあなたのやる気も人一倍でますから。

その上で、○○業務のことなら○○市の○○事務所へというようなブランドを構築していきましょう。


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