忙しいと嘆くあなたに
開業したばかりなのに忙しくてしょうがない。やりたいことがあるのに忙しくて何もできないと嘆いている行政書士さんは少なくありません。
他人からみれば、開業したばかりで忙しいなんて素敵じゃないの?って思うのですが、ご本人はそうは思っていません。不思議ですよね。でも、その原因は2つ考えられます。
1つは、就業時間が関係しています。
サラリーマンの時は、基本的には9時から18時など、8時間の就労時間に、あとは残業時間が数時間があり、自宅に帰れば仕事から解放されるというのが多いと思います。
ただ、個人事業主である行政書士さんの場合は、自宅事務所での就業が多く、お客様から電話なり相談があれば昼夜問わず、いつでも対応していることが多いものです。必要ならば夜中でも対応するなんて行政書士さんもいらっしゃるぐらいですからね。
あなたも思い当たるふしはありませんか?
もし、あなたがそうであれば、十中八九、8時間の就業時間をきっちり決めて、それ以外は留守番電話にするなり、今日の営業時間は終わっていますと告げるのです。そうすれば必然的に時間は作れます。
それでも開業したばかりの時は、やっぱり就業してないと不安と思うのであれば、8時間を超えたらダラダラお客様対応をするのではなく、書類作成などに集中すれば良いのです。私の経験では、この時間があることで、書類作成は凄く進みます。
次に2つ目です。
時間がないと嘆く開業したばかりのあなたは、激安で仕事を受けていませんか?例えば、本来10万円でする仕事を経験を積むためとか、ライバルに勝つ為に半額にしているとか。
でも、1件で10万円のところを5万円にしたところで、1件に掛かる時間は変わりませんから、同じ10万円を得るのに5万円で受けた場合、時間は2倍掛かるわけで、その分、疲労も困憊します。
ましてや新人の時は、一つの書類作成でも覚えながら作業する為、慣れている行政書士さんに比べれば、作業時間はそれなりに多く必要になります。そうするとますます時間が無くなり、忙しくなるんですよね。
また、依頼の電話の際「次回も頼むから今回だけ半額にしてよ」なんて平気で言うお客様もいらっしゃいます。
それを真に受けて受注してしまうと、結局のところ、報酬は少ないのに時間だけは掛かり、その上、気持ちに余裕がなくなり作業も雑になって質が落ちてしまうという悪循環に陥る可能性があります。
思うに、私の経験では「次回も頼むから今回だけ半額にしてよ」というお客様が次回、定価で依頼してくることは99%ありません。そういうお客様は、別の行政書士さんにも同じことを言って常に半額で仕事を依頼してきます。
まぁ、嘘だと思ったら、一度受けてみるといいですよ。間違いなく次回に定価で依頼してくることはありませんから。
いかがですか?開業したあなたが忙しい、忙しいと嘆く理由に当てはまっていませんか?
なぜなら、開業した当時の私がそうだったから。こればかりは新人の登竜門といいますか、誰しも経験することかもしれませんね。
でも、確実に言えることは、せっかく個人事業主になったんですから、就業時間ぐらいは自分で決めましょう。また、報酬額についても少しでも高い報酬額で受けるようにしてください。
高い報酬額で受けると、やる気も違いますし、お客様に対しても気持ちに余裕が出て、色々なサービスも充実してできます。
残念ながら、いくら半額でやったとしても、その時は喜んでくれるかもしれませんが、常連客になる可能性はありませんし、最悪、さらなる値下げ要求が待っています。
また、少しでも報酬が安い行政書士さんが現れれば、あなたの人となりで依頼しているわけではありませんので、なんの躊躇もなく、更に報酬の安い行政書士さんに依頼してしまいます。
ですから、依頼を受けたいと思うのなら、適正な報酬額で、尚且つ、あなたの人となりで仕事を受けるようにすべきです。そうすれば、必然的に時間の余裕もでき、サービスの質も向上し、あなたの常連客になってくれます。
「忙しい」という漢字は、心を亡くすと書きます。本当に時間は大切ですから。
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