食えない行政書士
- 1. 行政書士が食えない原因???
- 1.1. 行政書士に仕事はあるのか?
- 1.2. 開業時は黒革の椅子を買うか迷うよりも・・・
- 1.3. やろうとしない人は、結局言い訳ばかり・・・
- 1.4. 世間では行政書士って知られていないの???
- 1.5. 行政書士って廃業だらけ?
- 1.6. 行政書士事務所に勤めたいけど、そもそも求人がない!!
- 1.7. 開業したら支部長からお仕事をもらう???
- 1.8. あなたが変わらなきゃ。
- 1.9. すぐに結果を求めれてもね・・・
- 1.10. 行政書士の仕事を片手間でする?
- 1.11. 開業したら、地域の先輩と競合になってしまう???
- 1.12. どんな業務をしたらいいの???
- 1.13. 新人行政書士はホームページの公開は欠かせません。
- 1.14. ホームページがない!? それには理由があるのです。
- 1.15. ホームページでの安売りはいけません。
- 1.16. そのホームページでは、お問い合わせはきません。
- 1.17. はい、それ、開業祝いのリップサービスです。
- 1.18. 広告費がない!!
- 1.19. あなたの事務所にお問い合わせをするメリットはなんですか?
- 1.20. マーケティングを学習していますか?
- 1.21. 弱音を吐いていませんか?
- 1.22. 突撃!!飛び込み営業???
- 1.23. とにかく低姿勢で。
- 1.24. あなたの事務所に依頼するメリットはなんですか?
行政書士が食えない原因???
行政書士が食えない理由。うーん、様々なことが考えられます。実務がわからない、営業ができない、固定客がいない、見込み客がいない、継続してもらえる仕事が少ない、相続、遺言業務をやりたがる、建設業許可申請業務をやりたがらない、でしょうか???
たぶん、どれも該当すると思います。また、残念ながら他の士業に比べて、独立、開業している人数が飽和状態にあるのかもしれませんね。
では、飽和状態、行政書士さんの数が多いといって、行政書士の知名度が弁護士さんや司法書士さんに比べてあるかというと全くそうでもなく、「行政書士です」と名刺を渡しても「へぇ~、司法書士さんなんだ、じゃ、登記とかやってくれるの?」という返事が返ってくるのは私にとって普通のことです。
「いえいえ、行政書士です」と一度だけ伝えてあとは聞かなかったことにしています。それで、行政書士になって感じたこと、実感したことと言えば概ね次のことでしょうか。
行政書士に仕事はあるのか?
行政書士への仕事の依頼は沢山あると言えます。決して行政書士に仕事がないということはありません。
でも、仕事があることと、お客様がその仕事をあなたに依頼することは全く別です。分かり易く言うと、仕事はあるけど、お客様があなたに依頼するとは限りません。
- ◆お客様があなたに仕事を依頼する理由はなんですか?
- ◆あなたの強みは?
- ◆あなたに依頼するメリットは?
- ◆あなたに依頼すると、どんな良いことがあるの?
開業時は黒革の椅子を買うか迷うよりも・・・
開業時に黒革の椅子を買おうか迷っている人がいますが、できればそんなことで迷わないでほしいかも。「ぎっくり腰やヘルニアの痛みで椅子選びは大切だ!!」というならまだしも、開業時には椅子よりももっと大切なことがあります。
それは、マーケティングを習得すること。
もしかして開業して事務所を構えたら、お客様が勝手に事務所を探してお問い合わせをくれるとでも考えていませんか?
椅子選びは儲かってからでも遅くはありません。本当、どうでもよいのです。大切なのはマーケティング。そしてその先にある集客の方が大切です。
あなたにとって黒革の椅子選びも大切かもしれませんが、もっと大切なことがあります。開業したてのあなたが今すべきことは「マーケティングの習得」です。
やろうとしない人は、結局言い訳ばかり・・・
「お問い合わせがない」「仕事がない」「何をしてよいか分からない」と言う人に限って「○○したら」とアドバイスしても「忙しい」「○○だからできない」「やっても無駄そう」と言い訳ばかりして、結局何もやろうとしません。
現状を変えることに恐怖があるのは分かります。何か新しいことをしたら何かを失うかもしれない。でも捨てることも大切です。
恐れていては何もできません。恐れていると結局、言い訳ばかりになってしまいます。あなたは今のままで本当にいいのですか?食えない行政書士になりたいのですか?
答えはNOだと思います。そう信じています。それなら実践しましょうよ。つべこべ言わずに実践するのです。言い訳ばかりしても何も変わりません。変わらないどころか現状は悪くなる一方です。お問い合わせがない→依頼がない→預貯金が無くなる→アルバイトをする→行政書士の仕事ができない→廃業。こんな道に進みたいですか?
つべこべ言わずに実践しましょう。
世間では行政書士って知られていないの???
私の場合、開業する前にホームページを作り、チラシも作成しました。そして準備を怠りなくしたつもりで開業しました。
でも結果は、悲しいかな、いくらホームページを作っても市内にチラシを配っても反応はありません。市内の知り合いにチラシを持って挨拶に行っても「行政書士って登記とかする人?うちの土地なんだけど、そろそろ息子名義にしたいんだけど、頼んだらやってくれる?」
そして概ねこんな反応がほとんどでした。
「司法書士って名前は聞いたことがあるけど、行政書士は知らないな~。そもそも行政書士って何?何する人なの?司法書士と行政書士って何が違うの?全然わかんないんだけど。」
実感として、世間の人は行政書士のことはほとんど知りませんし、興味もありません。
行政書士と弁護士、司法書士の違いなんて深く考える人はいません。そんなこと世間の人はどうでも良いことです。そんなことを考えているのは、行政書士の人ばかりです。世間の人は興味がありません。
ですので、チラシにいくら「私は相続専門の行政書士です」と書いても反応が薄いのは仕方がないのです。世間の人は行政書士に興味がないのですから。ましてや相続自体が行政書士よりも弁護士や税理士、もしかしたら金融機関も「相続相談」を取り扱っているため、行政書士よりも普段からお客様宅に戸別訪問している金融機関の方が相談しやすいかもしれません。
あなたも自問自答してみてください。
「行政書士って何をする人?」そして「行政書士になって何をしたいの?」
行政書士って廃業だらけ?
インターネットで「行政書士 廃業」で検索すると、「行政書士って廃業だらけ」のご質問やら「行政書士は食えない」などの記事が並んでいますが、実際はどうなんでしょうか?
私の知る限りでは、ご高齢の方や税理士や宅建業での兼業の方が行政書士登録をやめるという人が多いようです。食えないからイコール「廃業」という訳ではなさそうです。
行政書士だけで生計を立てている人でしたら、「廃業」イコール「食えなかった」ということになるのでしょうが、ほとんどの人は、何かしらの兼業、例えば塾の講師だとか不動産業、税理士、司法書士などをしている人が多いみたいです。もちろん行政書士専業で食べている人も沢山知っています。
ですから「行政書士の登録をやめた」という方々の多くは「食えない」という訳ではなく、他の業務で忙しいとか他の収入があり「行政書士を登録しているメリットが感じられなかった」というだけだと思われます。ですので、厳密な「廃業」ということではありません。別できっちり収入があるのです。
これらをすべて一括して「行政書士は廃業が多い」というのは少々強引かもしれませんので、あまり気にしない方が良いのかもしれません。
もし、食えていなければ、営業などをしてお客様を獲得すれば良いだけです。それで駄目なら別の職業につけば良いのです。行政書士は、他の業種に比べ、コンビニエンスストアみたいな店舗を持つ必要もなく、多額の仕入資金が必要な職業ではありません。やり直しはききます。
ちなみに私の知り合いの行政書士さんでは、廃業している人はほとんどいません。皆さん、派手さはないですが、細く長く活躍される行政書士さんが多いのかもしれません。地道に活動するのが廃業しない一つの方法とも言えます。
もし「今のままでは食えない」というなら、急がば回れでマーケティングを習得してください。その上で集客でやれることは沢山あります。例えば
- ◆顔写真、プロフィール入りの名刺を作成して配りまくる
- ◆コピーライティングバッチリのチラシを配布する
- ◆リスティング広告を出してホームページで集客する
- ◆業務に沿ったブログを継続して発信する
- ◆興味をそそるメルマガを発行する
- ◆見込み客の知人、友人、お客様リストを作成する
- ◆無料で配布する小冊子を作成して、町内会などに配布する
- ◆見込み客にセールスレターを作成する
- ◆商工会議所などに加入して社長さんと知り合いになる
- ◆youtubeでの事業についての情報配信
- ◆手書きのお客様の声の掲載もしくはYoutubeでのお客様の声の配信
- ◆「建設業許可申請セミナー」、「遺言作成セミナー」等のセミナー開催
上記はほんの一例です。できることから試してください。
行政書士事務所に勤めたいけど、そもそも求人がない!!
行政書士の場合、弁護士のように1,2年かけて研修所での実務等の研修がありません。また行政書士試験でも実務に沿った問題は出題されません。そのため開業しても実務がわからないという不安は誰しも持っています。
そこで「どこかの事務所に雇ってもらい、その間に実務を覚えて、それから独立する」と安易に考えがちです。
でも、本当にそれで良いのでしょうか?というより、そんな考えで本当に行政書士として長く業務がしていけるのでしょうか?そもそも行政書士は士業です。基本的には独立開業型の資格です。
また、もし求人があったとしても、面接で事務所への志望理由はどうするのでしょうか?
「実務がわからないから教えてください」、「実務を覚えたいから少しだけ雇ってください」でしょうか?
当然ですが、そのような志望理由では雇ってくれるところは皆無です。「お金をもらいながら実務を教えてもらい、覚えたら独立」
そんなおいしい話はなかなかありません。雇う側から考えても、「採用した人にはできるだけ長く居てほしい」というのが心情です。「実務を覚えたらすぐに辞める」という人を積極的に雇いたいと考える人はそうはいないと思います。
また、うまく求人が見つかり雇われたとしても、そこの事務所でご自身がやりたかった業務ができるとは限りません。
専門の業務しかできないかもしれないし、広く浅くしかできないかもしれません。
「建設業許可申請が覚えたかったのに、入った事務所は相続が専門だったとか、広く浅く覚えたかったのに、その事務所は建設業許可申請が専門だった」ということもあるかもしれません。もしくは事務はできずに営業専門だったりもします。
そして一番の問題は、当初雇われて実務を覚え、さぁ「独立」した時に、ご自身の事務所での「集客」が待っています。
雇われていれば、与えられた仕事をしていれば良いかもしれませんが、ご自身で事務所を持つと実務もしながら「集客」もしなければなりません。また、見積書や契約書、納品書そして請求書もご自身でその都度作成しなければなりません。とにかく時間が足りないのです。
とくに雇われていたあとに独立すると、これらが異常に大変に感じます。見積書、契約書を提出するだけでも半日かかるなんてことはざらです。雇われていた時には見えなかった業務が結構あります。
あと、私が雇われていて一番ネックだったのが、決定権がない、そう「自分で決められない」ことです。当然といえば当然です。雇われているのですから。
雇われながら仕事をするのも大変でしょうが、独立開業はさらに大変です。それならば「求人がない!!」と嘆いているよりも、登録したらさっさとご自身で開業してマーケティングを習得して、集客して、実務を重ね経験を積むのです。その方がよっぽど将来的にはスムーズにいくかもしれません。
いつまでも「行政書士は求人がない」「行政書士は食えない」「独立開業しても9割方が3年以内に廃業する」などと考えず、少しでも早くご自身で事務所を経営して、集客、実務を経験しましょう。
実務がわからないというなら、支部の先輩に報酬の半分を差し上げてアドバイスをもらえばいいのです。こうする方が雇われてから独立するよりも、集客も実務を覚えることも早道かと思います。
開業したら支部長からお仕事をもらう???
先日、知り合いから公務員から行政書士になった方から次のような質問があったとお話を頂きました。
「支部長、いつお仕事をまわしてくれるんですか?」
ん???支部長からお仕事をもらう???
こんな質問をしてくること自体驚きなんですが、もっと驚きなのは、実はこの手の話は、初めてではありません。以前にもありました。「行政書士の人から仕事を回してもらえるって聞いたのですが、いつお仕事がもらるんですか?」
まぁ、そう考える気持ちは理解できますが、きっと会に所属していればお仕事がもらえるとでも思ったのでしょうか???
残念ながら、会からはお仕事はもらえません。
私が登録直後の東京都行政書士会の交付式で東京会の会長が「行政書士会は皆まさにお仕事を紹介することは一切ありません」と強く言ってました。
たぶん、行政書士会にお電話などで「お仕事はいつもらえるんですか?」なんて質問をしている人がいたのかも知れません。
でももし、そんなことを考えていたら、開業後は苦労の連続です。依頼をもらうためには、地道に事務所の宣伝が必要なのです。ホームページにしろ、チラシにしろ、口コミにしろ、とにかく見込み客を獲得して、信頼を得て、サービスを売る。それでようやく依頼をもらうのです。時間はかかるし、お金はなくなるし、不安は大きくなるし。
言えることは、事務所にいてパソコンの前に座り電話を待っているだけでは、永遠に依頼などきません。あなたは、集客のために何をしましたか?
また、集客力を学ぶことも大切です。くどいようですがマーケティングを習得することが早道です。「行政書士なんて食えない」と資格のせいにしている間は、たぶん食えません。他人のせいにしたり、他人に頼ったりせずに、しっかりマーケティングを学んで集客しましょう。
あなたが変わらなきゃ。
行政書士になったはいいけど、会社にいた時と同じように指示待ち、言われたことしかしない、では経営者としては失格です。
行政書士事務所を開業することは「経営者」になることです。
経営者になるということは、自分であれこれ決めなければなりません。それは集客でも同じ。
私のところに「全然集客できない」と相談にくる人に「名刺に、チラシに、そしてホームページに顔を掲載してくださいね。」と言っても、往々に「顔はねぇ~」、「誰が見ているか分からないから」、「顔を載せている人は少ないし・・・」と全然決められません。「あなたは、いったい何をしたいの?」つい言いたくなりますが、がまんがまん。
依頼がない、お問い合わせがないと嘆いている人の多くは、自分で決められない傾向にあります。自分が何をしたいのか、何をめざすのか、それにはどうすべきなのか。
経営は小さな決断から大きな決断の連続です。毎日が決断なのです。会社にいるときとは違うのです。
「あなたが変わらなきゃ。」話はいつもこれで終わってしまいます。
ある人に聞きました。
「あなたは、1年後、5年後行政書士として何をしていたいのですか?、何をしていると思いますか?」
その返事が
「今、行政書士としてやっていけるか、何をやろうか凄く迷いがあるので、廃業していると思います。」
これにはさすがに驚きました。まぁ、これも一つの決断何ですけど、そういう意味で質問したわけではないんですけどね。
やっぱり、変わらなきゃ。変わるのはあなた自身です!!
変わらなければ、私に相談されても、私にはどうにもできません。
すぐに結果を求めれてもね・・・
行政書士で開業して、6ヶ月ぐらいすると分かります。「お問い合わせが来ない」と。
でも、それはしょうがないのです。事務所の存在やあなたが行政書士であることが世間に知られていないのですから。ホームページでいくら事務所の宣伝をしても新人行政書士に「おう、新人さんか。じゃ、お仕事依頼するからよろしく」と気軽にお問い合わせや依頼をする人はいません。依頼されるだけの信頼がまだないのです。だから、開業しても暫くは依頼はないと思ってください。
でも「全然お問い合わせがない」と嘆いている人に多い傾向ですが、不思議と結果をすぐに求めたがります。
結果がすぐに表れるわけがないのですが、残念ながらそれが理解できない人も中にはいらっしゃいます。やれ年収1,000万円だの月収100万だの。そんなに簡単に稼げたら世の中の人は皆さん行政書士で開業しています。
行政書士の開業本、成功体験を読みすぎているのか、他人の過去の栄光はどうでもいいのです。「全然お問い合わせがない」と嘆いているあなたが今すぐやるべきこと、それは「マーケティングを習得する」ことです。
開業本や成功体験をいくら読んでも、あなたがそれを実現できる可能性は少ないです。
あなたがすべきこと、それはマーケティングを学んで売るしくみを作ること。
行政書士の最初の仕事は、建設業許可申請の手続きをすることでも遺言書を作成することでもありません。それらのサービスを売ることです。まずは、サービスを売らなきゃ手続きさえ出来ませんからね。そしてサービスを売るということは、売るための仕組み作りが必要なのです。
例えば、小冊子を作ってオファーをして、信頼関係を高めて、お客様にメリットを伝え、ベネフィットを実現させることです。
「行政書士は食えない」と思っているあなた、あなたは今までどんな集客をしましたか?これからどんな集客をしますか?
お問い合わせが来ないホームページの手直しですか?チラシを配布しますか?それともダイレクトメールですか?
でも、それらを何も考えずにいきなりやっても無意味です。ホームページにしろチラシにしろダイレクトメールにしろ、マーケティングを習得してからやってください。いきなりやってもうまくいきません。結局、お問い合わせが全然来なくて心が折れるだけです。
お金を稼ぐことは、「自分のサービスを売ること」→「売るためには仕組みづくりが必要」→「仕組み作りには時間がかかる」のです。すぐに結果を求める人は、なかなかうまくいきません。お問い合わせが来ない時こそ「急がば回れ」です。
「でも、それじゃそのうち廃業だよ」と思うかもしれませんが、今までと同じことをしててもそれこそ廃業まっしぐらです。さぁ、マーケティングを習得して、地道にコツコツ稼いでいきましょう。
行政書士の仕事を片手間でする?
次のようなご質問をたまに頂きます。
「収入が不安だから会社に勤めながら行政書士の仕事がしたい」
「アルバイトをしながら行政書士の仕事がしたい」
「行政書士は食えないって聞いたから兼業でしたい」
ん???みなさん、行政書士の仕事をどう思っているのでしょうか???お客様の立場になって考えると、これらの考えがいかに恐ろしいか想像してしまいます。
あなたがお客様の立場だったら、会社に勤めながら行政書士の業務をしている人、アルバイトをしながら片手間で行政書士の仕事している人に依頼したいですか?電話をしても繋がらない、他の仕事をしている、そんな先生にお願いしたいですか?
私ならきちんと自宅なり賃貸なりの事務所を構え、電話をしてもいつでも話ができる先生にお願いします。
行政書士を開業すること、それは「経営者になる」ことです。
全てにおいて責任を負うということです。会社に勤めながら、アルバイトをしながら片手間で、全責任を負えますか?お客様にきちんと対応できますか?
会社に勤めながらとかアルバイトをしながら片手間でやりたいと考えているうちは、行政書士の業務がきちんとできるか、今一度ご自身で確認するのが良いのかもしれません。
開業したら、地域の先輩と競合になってしまう???
これから開業されるという人から、「近所に同じ業務をする年配の先生がいて競業になってライバル関係になってしまうのですが、大丈夫でしょうか?」という質問を頂きました。
ん?競合??なぜ???
たまにこういうご質問をいただくのですが、そんな時はいつもこう書きます。「大丈夫です。依頼を独占できるくらい集客してください」と。
でも、残念ですが、競合はしないでしょう。
もし、万が一競合してようが格安で宣伝しようが、新人行政書士には依頼はきません。ましてや、年配の先生方は、新人行政書士のことをライバルなんて全く思っていません。本当、そんなことは心配ご無用。
私も恥ずかしながら経験があります。開業当初、地域にチラシを配布する時でした。先輩行政書士が相続をメイン業務にしており、その先輩行政書士さんの地域にもチラシを配布することになりました。その時、真剣に大丈夫かな?と心配したことがあります。
はっきり言って、そんな心配は全く不要だと後で理解しました。本当、情けないやら恥ずかしいやら。
考えてみてください。既存の事務所の先生と開業したばかりのあなたでは、依頼者はどちらを選ぶでしょうか?私なら既存の事務所を選びます。当然です。経験がない先生より、経験豊富な先生を選びます。
依頼者には選ぶ権利があります。そう、選ぶ理由があるのです。
依頼者には、既存の事務所にお願いすることによるメリットが受けられるのです。
ですので「競合する」なんてくだらない心配をする前に、どんどん集客してください。市内のお客様が皆、あなたに振り向くぐらいに・・・
どんな業務をしたらいいの???
よくご質問を頂きます。「どんな業務をしたらいいのかわからない」
そんな時はいつも伝えます。
「自分が何をしたいか、やりたいことにニーズはあるのかを調査した方がいいですよ。」
人それぞれやりたいことも違いますし、得意な業務もあるでしょうし、行政書士になった目的もあるでしょうから。
私もそうでしたが、新人行政書士に多いのが業務を絞れないというか、何をしてよいかわからない、こんな悩みが多いのかもしれません。
では、いったい何をすれば良いのでしょうか?
お勧めは許認可業務です。代表的なのは、建設業許可申請です。建設業許可は継続性もあり、その他の許可申請への波及もありそうです。「生涯、行政書士で生きていく」という人はぜひ。
そして建設業許可申請を取り扱う一番のメリットは、建設業界は「横のつながりが強い」ということです。一度、その業界でコネができれば、あとは口コミで紹介されるということが期待できます。これが相続や離婚業務だと1回きりの依頼で終わり、紹介ということはほとんどありません。いつも新規の顧客を探さないといけないのです。この横のつながり、口コミでの紹介は集客する上で非常に強みになります。
逆に民事系の遺言書作成や離婚協議書、内容証明書代筆等は、口コミで広がっていくことが少ないうえ、税理士や司法書士へ依頼する人が多いのです。そのため、行政書士へ依頼するというニーズがそれほどなさそうです。また行政書士だけで完結できる場合も少ないですから、新人行政書士にとっつき易い業務だからと言って安易に始めるものでもなさそうです。
ただ、一つ言えることは、その業務が好きか、行政書士になった目的はなんだったのか、それが自分でやりたいことだったのか、依頼のニーズはどれくらいあるのか等を調査する必要はあるかと思います。闇雲に始めても失敗するだけです。
新人行政書士はホームページの公開は欠かせません。
新人行政書士が集客で思い浮かぶのは、まずはホームページの公開です。
たぶん開業時に誰もが一度は考えることだと思います。私の考えでは、ホームページは必ずあった方が良いです。というより、絶対必要です。
ただし、新人行政書士が作るホームページというのは往々にして、業務数がこれでもかというぐらい掲載されていて、単なる事務所の紹介ページになっています。そこには、事務所にお問い合わせしたくなるメリットやオファー、ベネフィットはほとんど記載がありません。そのため、ホームページから依頼がくるなんて期待しない方が良いです。
そんなホームページから問い合わせが来るとか、依頼がバンバン来て「依頼が来すぎて困る!!」、「依頼が集中して近所の行政書士さんから妬まれる」なんて状態になるかというと、絶対にそんなことありません。
残念ながら、見た目ばっちりのホームページを作ろうが、業務の数を大量に書き込んだホームページを作ろうが、かかってくる電話は「SEO対策しませんか?」などの営業電話ばかりです。
そのほとんどが「このホームページの作り方ではちょっと・・・」という場合が多いのです。
単なる事務所紹介のホームページでは依頼どころかお問い合わせさえ来ません。これは確かです。
でもでも、そうは言ってもホームページは公開しましょうね。
ホームページを作っても、お問い合わせがこないとか、依頼がこないからと言って「作っても無駄」ということでは決してありません。
ホームページは、名刺を交換した人が、自宅や事務所に戻って、相手を確認するツールになります。お問い合わせは頂かなくても「この人、どんな人?」という確認をホームページでしています。営業ツールとして最低限の仕事はしてくれます。
ですので、とりあえずでのいいので新人行政書士は必ずホームページを公開しましょうね。
ホームページがない!? それには理由があるのです。
行政書士会には、長年行政書士をやられてこられた60歳過ぎの先生方が沢山いらっしゃいます。その先生方は、テーブルタグ全盛のホームページが多い印象を受けます。さもするとホームページ自体がないかもしれません。それはそれで全然かまいませんが、皆さんが注意しなければいけないことは、それだからと言って「なーんだ、あの先生、こんなホームページか」とか「あの先生、ホームページもないのか!!」なんて決して馬鹿にしてはいけません。
「ホームページがない」のはそれなりに理由があるのです。もちろんご自身でホームページを作れないとか面倒などの理由かもしれません。
でもそれは、新人行政書士がバカにすることではありません。60歳過ぎの先生方はそうは考えていないのです。ホームページがなくても集客できているのです。そう、ホームページなんかなくても依頼はくるし、お問い合わせの電話がなるのです。
繰り返します。60歳過ぎの先生方を絶対にバカにしてはいけません。この先生方は、新人行政書士の「金なし、コネなし、経験なし」ではありありません。「金あり、コネあり、経験あり」なのです。新人行政書士がいくら頑張ってもこの方々の真似はできません。
私も当初、賀詞交歓会に参加して昼間からグダグダに酔っぱらった先生をみました。その先生の名刺は、業務名なんて全く書いて無く、書いてあるのは住所と名前だけです。もちろんホームページアドレスやメールアドレスなんて書かれていません。酔っぱらった姿を見て、「昼間からこんなに飲んでどうすんの?普段仕事してるの?」なんて思ったこともありました。
でも、その方々は普段きっちり仕事をしているんです。収入もバッチリなんです。こういう機会しか飲む時間がないのです。しかも賀詞交歓会に義理で出席しているだけではなく、きちんと交流しているのです。そしてそして、後日、事務所訪問をしましたが、たかだか2時間ほどの間でも電話がよくなるのです。
こんな経験を目の当りにするたびに、驚きを隠せません。『すごい・・・』
ホームページでの安売りはいけません。
ホームページをみて依頼してくる人は、概ね安い金額を探してお問い合わせをしてきます。そして新人行政書士は経験がないため、安易に値段を安くしてホームページからの依頼を待ちます。
でも残念ながら依頼者からみると、新人行政書士が「格安」を謳っていたら、それは単なる「自信のなさの表れ」としか受け止めません。そして新人と分かれば更に割引を要求してきます。
ここに新人と熟練行政書士との大きな違いがあります。熟練先生方は「安売り」なんて、そんな安易なことはしません。それは、「金アリ、コネあり、経験あり」ですから。お金があるので値下げをする必要はないし、コネがあるので普段から依頼はくるし、経験があるので焦りません。その上ホームページで格安で受けてくれる行政書士を探しているお客様も熟練の先生には割引を要求しません。なぜって?理由は分かりますよね。
ちょっと現実すぎたお話しでしたが、これから開業する皆さんはぜひ事務所のホームページで適正価格を表示しましょう。
熟練行政書士の先生方には経験では勝てないからと言って、安売りをするのはお勧めできません。経験が足りない、それは致し方ないのです。開業したばかりなんですから。それに、熟練行政書士の先生方とは、立ち位置が違うのです。
新人行政書士さんは、価格ではなく、マーケティングを活用した集客において「できることは全てする」ぐらいの気持ちが必要です。依頼が来るかは別ですが、安売りを目玉にするのではなく、業務を絞り、お問い合わせしたくなるメリット、オファー、ベネフィットを記載したホームページを作ってみましょう。
最後に、ホームページで「格安」を謳うとあまり質の良いお客様は来てくれません。値下げをしても更に値下げを要求してくるお客様が多いです。新人行政書士は将来のために「質の良いお客様」に選ばれるように努力しましょう。今後苦しまない為にも。
そのホームページでは、お問い合わせはきません。
「ホームページから問い合わせが全然ない!!ちょっと見てくれる?」とのご相談は結構頂きます。それで、見させてもらうと、「あー、やっぱり・・・」
そして伝えます。
「このホームページでは、いつまで経ってもお問い合わせはきません。お金はかかりますが、大幅な修正をしませんか?その後リスティング広告をしませんか?」と。
でも、ほとんどの人は「じゃ、いいです。」
これじゃ、いつまで経ってもお問い合わせがあるはずもありません。集客するにはお金がかかるのです。それが理解できないとこのままズルズルとお問い合わせのない日々が続くだけです。
「しばらくすればお問い合わせが来る」なんて思っていませんか?
来るわけありません。今まで来なかったのに、急に来るようになるなんてことはありません。そう、今のままでは来ません。
「ホームページから問い合わせがない!!」と嘆いてているあなた!!その原因は、そのホームページの作りにあるのです。
あなたのホームページをみた人が、「お問い合わせしたら問題を解決してくれそう」、「あなたに依頼したら悩みを解決してくれそう」ということが伝わってこないからです。せっかく公開しても、業務名をいくつも並べたり、法律用語をだらだら書いていませんか?
そんなホームページ誰も見たくないですし、見るのはSEO対策の業者さんぐらいです。余談ですけど、SEO対策の業者さんは結構凄いです。多くのダメなホームページを見慣れているのか、優れたホームページの持ち主には電話はかけません。「こりゃ、ダメだ」というホームページに電話をかけるそうです。
もしかして、SEO対策業者からいっぱい電話がきていませんか?
本当にSEO業者は選んでます。お問い合わせの来そうにないホームページの保持者に電話をしています。お問い合わせの来そうなホームページにSEO対策をしませんか?と言っても意味がありませんからね。
はい、それ、開業祝いのリップサービスです。
開業相談を受けるたびに、次のようなことを言う方々が結構いらっしゃいます。
・開業したら会社作りたいから、その時は手続きよろしくって友人が言ってくれた
・友人から一緒に事業をやらないかって誘われている
・内容証明を書いてもらいから早く登録してよ、と友達から言われている
などなど。
けれど、これのほぼ90%はリップサービスです。
こんなことを真面に期待して開業してはいけません。「会社を作りたいから」とか「事業を一緒にしたい」なんて本気で考えている人は易々と口にしません。あなたに頼む気がないから、ちょっとご近所付き合い程度に軽く口ずさんでしまう、こんな感じだと思われます。
知り合いに開業を知らせると、「おめでとう」とか「すごいね。うらやましい」なんて言われるかもしれません。
でも、それはあくまで開業祝いの「リップサービス」です。そのあとに続く「じゃ、何かあったらお願いするね」というのも当然のごとくリップサービスです。本当に依頼してくれるなんて勘違いしないようにしてください。
でも結構、こんなリップサービスを本気で「お願いされる」なんて考えている人がいます。残念ですが、大きな勘違いです。
いくら仲の良い友達でも、誰が新人行政書士に好んで頼みますか?私なら頼みません。それどころか、依頼してもし何かあったら友達関係もなくなるので、あえて頼みません。年数を重ねた熟練行政書士にお願いします。
ですので、安易にリップサービスを本気と思わずに、ご自身で集客してみてください。
知人、友人のリップサービスを真に受けて開業すると本気で集客が出来なくなりますよ。その知人、友人が毎月毎月、何度も依頼してくれるはずがありませんから。
広告費がない!!
「事務所を開業してから集客は何をしましたか?」
こう聞くと、ほとんどの人は「していない」と言います。そして
「では、どうやって事務所の宣伝をしているのですか?」と聞くと「宣伝、お金がないからしていない。」と返ってきます。
行政書士に登録してこれから開業する人は、行政書士試験のための予備校費用、そして行政書士会への登録費用でお金がない人がほとんどです。ですので、「宣伝をしたくても宣伝できない」というのは理解できます。
でも、宣伝しなければ誰があなたの事務所を、そしてあなたを誰が見つけれくれるのでしょうか?自然に見つけてくれるのでしょうか?それとも自分で作成したホームページを公開したら勝手にアクセスして見つけてくれるのでしょうか?
ほとんどの人への答えは「ノー」です。宣伝しなければ見つけてもらえません。もちろん宣伝するには、開業の挨拶で知人、友人にハガキを出すのはもちろんのこと、毎月、ホームページを公開したらリスティング広告、市内にチラシも配布しましょう。これだけでも相当のお金がかかります。
よく「登録資金がない」と相談してくる人がいます。たぶん、登録資金さえなければ、開業してもその後はうまくいきません。開業には、登録資金のほかに事務所の運営費、そして広告費が必要なのです。
しかも「どうせチラシを配布しても効果がないから」とか「ホームページを公開してもアクセスもないから」とやる前からあきらめている人は、なおさら廃業まっしぐらです。
事務所の宣伝もせずに、事務所でパソコンの前に座って、かかって来ない電話を待っていても心が病んでしまいます。ためらわず、今すぐ、宣伝しませんか?
あなたの事務所にお問い合わせをするメリットはなんですか?
現在、全国で行政書士登録している人は4万人を越えます。私の所属している支部にも相当数の先生方がいらっしゃいます。
長年事務所を経営している人、司法書士や行政書士事務所の補助者を経て業務に詳しい人、前職が許認可業務の元公務員の人など、様々な先生方がいます。
この激しい競争のなか、ほかの先生ではなく、貴方の事務所にお問い合わせをするメリットはなんでしょうか。ちなみに、「ホームページを見ました、建設業許可申請お願いします」といきなり依頼から来ることはありません。必ず『お問い合わせ』を経て、信頼してもらい依頼をして頂くことになります。
ですので、お問い合わせをしてもらうためのメリットは非常に重要になります。あなたにお聞きします。
「あなたの事務所にお問い合わせをするメリットはなんですか?」
ちなみに、メリットなんて考えられないという方に、こんな感じの時間のメリットはいかがでしょうか?お客様にとって、何がメリットになるかわかりませんからね。
- 【ご相談は予約なしで土日、祝日も21時まで対応します。】
- 「平日21時まで、土日は予約をもらえれば相談可能」はよくありますが、予約なしで上記時間帯対応OKはどうでしょう???
いつ休息するんだと言われかねませんが、出来る人はぜひ。
- 【平日は朝7時からご相談に応じます。】
- お年寄りの人は朝早く起きます。早朝ゲートボールをして、そこで相続の話が話題になったらすぐに相談したくなる高齢者もいらっしゃるかもしれません。
- 【平日お昼の12時~13時も相談可能です。】
- 会社員や公務員の人は昼の休憩中しか電話ができません。
「うちの事務所では12時~13時の電話はもちろん、職場の近くまで行ってお昼時間にご相談をお受けします。」であれば、相談しやすいかも。ほとんどの人は「お昼時間だから電話するのは悪いかな?」と思っていますので。
いかがでしたか、ホームページやチラシに記載できそうなものはありましたか?
これらのテストを繰り返して、継続してやっていく、これ、マーケティングの鉄則です。直ぐに結果が出ないからと言ってあきらめないでください。
マーケティングを学習していますか?
通常、起業というとマーケティングから学習する人が多いのですが、行政書士を開業しようとする人は往々にして「マーケティングを学習しよう」という人にほとんど出会いません。マーケティングの学習を避けているのか、それともマーケティングの必要性を感じていないのか?
そのあたりはよく分かりませんが、私が思うに開業するならマーケティングを学習することは今後において絶対に欠かせないことです。
あなたは、どうのようにしてお客様から依頼をもらうつもりですか?
もしかして、集客なんて「なんとかなるさ」なんて考えていないでしょうね???はっきり言って集客だけは「なんともなりません」
なぜなら、行政書士の開業も「起業」することとなんら変わらないからです。しかも物品の販売に比べて成果がでるのは相当後になります。すぐには結果が出ないのです。
「マーケティングなんて必要ない」なんて考えていたら、本当に廃業まっしぐらですよ。起業をなめてはいけません。しかも起業するということは、マーケティング、その先の「集客」は永遠のテーマです。
新しいお客様を次々獲得したり、既存のお客様に常にアプローチをしていく必要があります。
マーケティングを学習せずにそれらを自然にやっていくことができる人は構いませんが、ほとんどの人はたぶんできないでしょう。きっと。
今すぐ、マーケティングを学ぶのです。そして実践するのです。そのうち、私の言っていることがわかるようになります。そのうちに・・・。
営業が苦手で飛び込み営業なんて無理!!とお考えのあなた。そもそも集客の仕方が間違っています。今こそ、マーケティングを学んで集客力を養成しませんか?動画で学ぶので何回でも視聴できます。今すぐ学んで、早めの集客!!
弱音を吐いていませんか?
開業すること、それはあなたが「経営者」になることです。
経営者は意外と孤独なものです。信頼できる仲間がいれば良いのですが、巡り合う機会もそうはありません。そんな時、つい知人に弱音を吐いてしまう、支部の懇親会やセミナーの懇親会で弱音を吐いてしまう。
これ、実は絶対にやってはいけません。
弱音を聞かされる相手にも失礼ですし、相手もそんな話は聞きたくありません。弱音を吐くということは経営がうまくいっていないことを公言しているようなものです。正直、そんな相手と仕事なんかしたくはないのです。
ですので、どんな辛くても弱音を吐くことは許されません。あなたは経営者ということをお忘れなく。
常に意識して、毎朝声に出して宣言してください。「今日もお問い合わせが何件も来る」、「今日も仕事が沢山ある」、「今日もお金をいっぱい稼ぐ!!」
もし、一週間ぐらいお問い合わせが来なかったとしても気にしてはいけません。毎朝「今日も沢山お問い合わせが来る」と思い込むのです。そして宣言するのです。
とにかく良いことを考える。そうすると、案外にお問い合わせや依頼は来るものです。もしかして、「今日もお問い合わせがない」、「今日も依頼がない」、「今日も仕事がない」なんて愚痴っていませんか?
そんなことをしたら、さらにお問い合わせなんて来ませんよ。
「今日もお問い合わせがくる!!」この意識が大切です。
突撃!!飛び込み営業???
行政書士で営業が大好きという人には、今までほとんどお会いしたことがありません。とくに飛び込み営業大好き、なんて人は一人もあったことがありません。私も当然嫌いです。でも、時には飛び込み営業をしないといけない日が来るかもしれません。
では、どうするか?
飛び込み営業だからと、いきなり行って「○○行政書士です。よろしくお願いします。何かありましたらご連絡ください。名刺を置いていきます。」
こんな営業をしても電話が来るわけがありません。あなたが営業される立場だったら「忙しいのに、来るんじゃない!!」と追い返すかムッとするのが普通です。
では、どうするか?
まずは、あなたの取り扱い業務を絞り、ターゲットを決めます。そのターゲットが欲しくなるような情報を小冊子やレポートとしてまとめて、表紙には読みたくなるキャッチコピーを書いて作成するのです。例えば、建設業許可申請なら「大きな仕事を受けるための○○10のポイント」など。
それを飛び込み営業の訪問時に「疑問や質問がありましたら○○行政書士事務所までご連絡ください。」と伝え、小冊子やレポートを置いてきます。こうすれば、あからさまに嫌がられることもなく訪問できます。
飛び込み営業時に、名刺だけを渡してくるからムッとされるのです。相手がほしいと思う情報を知らせてあげれば良いのです。飛び込み営業が必要になった時に小冊子やレポートを作ってチャレンジしてみてください。
そうそう、小冊子が作れないと言っても事務所のパンフレットなんて置いてきたらダメですよ。それはムッとされる原因の一つですから。訪問先は、あなたの事務所のことなんてこれっぽっちも興味がありません。興味があるのは自社の経営が良くなるとか営業成績が上がるとかだけです。それなのに事務所のパンフレットを置いてくる人がいるから不思議です。事務所のパンフレットを渡すのは2回目以降の訪問時ですよ。
とにかく低姿勢で。
開業間もない新人の時は、書類ひとつ作成するのにも苦労します。しょうがないのです。いくら民間企業や公務員で色々な経験、知識があっても、行政書士の業務は初めてなんですから。当然、行政書士と名乗っても所詮、素人とそれほど変わりません。
しかも最初は、「行政書士事務所の補助員のほうが実務に詳しいんじゃないの?」なんて言われることもあるかもしれません。でも、新人には新人の良いところが沢山あります。
先日、とある役所の窓口で同業と思われる結構年配の行政書士さんが窓口の人に「前これで通してくれたよ」と言って横柄な態度で書類を持ち込んでいました。
見ていて私の心の中で「これじゃ、通してくれないな」なんて思っていたら、案の定拒否されていました。
たぶん、横柄な態度を取るのは、ご自身で書類に不備があることを重々承知しているため、それを認めたくない、強引にでも通してやる、戻って書類を揃えるのが面倒というところでしょう。(たぶん)
ですが、新人がこれをしては「食えない行政書士」まっしぐらです。
行政書士歴の長い人で窓口の人と対等に話ができるなら多少横柄でも構わないのでしょうが、新人はあくまで「低姿勢」これが一番です。産廃許可の申請など、時には強引に通してもらうことも必要な時がありますが、それはほんの一部の例外です。あくまでひたすら「低姿勢」、「お願い」の態度です。そうすると意外と役所の人は重要なポイントを「次からこうするといいですよ」なんて教えてくれたりします。
とにかく『低姿勢』、これは開業したての新人行政書士が、無理なくできる特権でもあります。本当に、これ絶対お勧めです。
士業だからと変なプライドをもち、横柄な態度、傲慢なやり取りでは役所の人にも嫌われ、しいてはお客様にも良い印象は与えません。そうそう、役所の窓口で決して言わないほうが良い言葉があります。
「前はこれで通してくれたよ」
役所の窓口で横柄な人って、お客様にも横柄なんですかね?
あなたの事務所に依頼するメリットはなんですか?
「あなたの事務所に依頼するメリットはなんですか?」
これ、答えられますか?
上に記載した「お問い合わせをするメリット」も同様ですが、依頼者は数ある事務所からあなたの事務所を選ぶ理由を探しています。
開業してまったく依頼が来ないのは、あなたの事務所が世間に知られていないのもありますが、半年以上依頼がない場合は、このメリットを考えてください。
全国に行政書士は4万人います。あなたの市内にも相当数いらっしゃいます。その中から、あなたの事務所に依頼するメリットはなんでしょうか?
きっとこれがないと依頼はせいぜい車庫証明ぐらいでしょう。対応が早いからですか?優しい対応するからでしょうか?法律を詳しくしっているからでしょうか?それとも依頼金額が安いからでしょうか?
ぜひ一度、じっくり考えてみてください。
ご自身でメリットと思っていないことも実はメリットだったりします。もし「メリットが見つからない」ということであれば、お客様になった気分で客観的にご自身のことを考えてみてください。